今日は久々に友人のツトム氏に会った。
私 「久しぶり。今日は何をしようか?」
ツ 「とりあえず寺でも行かね?」
私 「ああ」
我々は寺へ行くことにした。
ツトム氏はこの寺には詳しく、
様々な説明をしてくれた。
ツ 「ここは参道なのに、
死ぬほど車通りが多いのが難点だ」
私 「きっとドライブスルーの参拝所があるんだよ」
ツ 「なんだよ、それ」
私 「『いらっしゃいませー!ご注文は何ですか?』
『家内安全で』
『ワン家内安全プリーズ!
はい、家内安全の御守りになります!』
みたいな」
ツ 「マックじゃん」
敷地のはずれには鬱蒼とした建物が見えた。
ツ 「ここが悪名高い修行僧の寮だ。
修行が厳しくて人間扱いされないから、
毎年自殺未遂者や脱走者が出る。
この近辺では有名だ」
私 「仏陀はそんなことしろなんて言ってないし、
私もそんなことは言ってないぞ」
ツ 「末法の世だからな」
私 「救い難し」
参道には、寺の敷地内なのに
何故か唐揚げ屋があった。
友人は陽気にマスターに話しかけに行った。
ツ 「この店、新しいっすね!
いつからやってんですか?」
マスター「慶長4年」
ツ 「めっちゃ新しいっすね!」
私 「そうか?」
ツ 「山賊焼きいいですね。
いくらですか?」
マスター 「時価」
ツ 「寿司みたいっすね」
マスター 「活きがいいからな」
私 「(面白い店だな・・・)」
こういう当意即妙な受け答えが
できるのはすごいことだ。
我々は参道を越え、境内に入った。
なかなか広い敷地の寺だ。
ツ 「あそこの両脇に仏像が見えるだろ?
あれが中ボスだ。
2体とも倒すと先に進める」
私 「強そう」
ツ 「あそこらへんを越えると雰囲気が変わる。
ラストダンジョンが始まる。
あの一番でかい建物に入ると、ラスボスだ。
行ってみる?」
私 「やめとく」
我々は引き返すことにした。
途中、私は友人から感想を聞かれた。
ツ 「どうだった?」
私 「参りました。参道だけに」
ツ 「・・・」
私 「帰るか」
ツ 「ああ」
帰った。