だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

最近パスタを食べている

最近はよくパスタを食べている。

きっと私の中のイタリア人が

呼び覚まされたのだろう。

とにかく隙あらばパスタを食べている。

さて、日々パスタと真剣に

向き合っていると、

見えて来るものもある。

それはパスタには個性がある、

ということだ。

彼らは太さによって異なり、

そこには厳密な区別がある。

今日はそれを紹介しよう。


まずは、

「スパゲッティーニ」

これが一番メジャーなパスタだ。

直径は1.5ミリ前後。

まぁよく見かける奴である。


続いては

「スパゲッティ」

こちらは直径1.9ミリだ。

スパゲッティーニと似てはいるが、

絶対に間違えてはいけない。

両者はオナガミジンコと

カブトミジンコぐらい違う。

言葉は正確に使うものだ。


そんなスパゲッティが

自信をつけて増長すると、

ヴェルミチェッリ

になる。

直径は2.0ミリ。

目黒寄生虫館を思い出すと、

食欲がそがれる一品だ。


ここまでは良い。

だが、パスタ界では、

2.0ミリを超えると、

危うくなってくる。

ペンネリングイネといった大御所達に

「最近、あいつ調子乗りすぎじゃね?」

などと目をつけられるのだ。

そして放課後、体育館裏に呼び出され、

マカロニで殴られる等の暴行を受ける。


そうしてコテンパンにされ、

パッパルデッレのように

平打ち麺にされたパスタは、

その後、

カッペリーニ

になる。

直径は0.9ミリ。

随分縮まったものだ。

しばらくは強いパスタに

ビクビクしながら、

怯えて暮らすことになる。


こうしてパスタ社会に絶望した

カッペリーニだったが、

それでも生きていかねばならない。

そこで彼は処世術を覚える。

それは、できるだけ波風立てないように、

目立たず、地味な生き方だ。

そうした人種を

フェデリーニ

という。

直径は1.2ミリ。

細過ぎも長過ぎもしない。

日々、周囲の顔色を

伺いながら生きていく。

そうやって汚い大人になっていくのだ。

悲しいね。


そういうわけでパスタには、

それぞれ違った呼び名がある。

そしてそこには厳密な違いがある。

くれぐれもそれらを混同しないように

注意して欲しい。

ちなみに私が好きなのは、あの細長い奴だ。