今日は朝起きると、
凄まじい寝癖ができていた。
きっと寝る前に得体のしれない
恰好をしていたのが
響いたのだろうな。
洗面台で鏡の前に立ち、
寝癖直しをたくさんかけ、
寝癖を消滅させた。
私は安心して出かけた。
今日は後輩に会った。
斜め後方から近づいて来た後輩に
「ぶっださん、どうしたんですか?
後ろの髪が大変なことになってますよ!
後ろ向きで全力疾走でもしてきたんですか?」
と言われた。
「そう、たまには後ろ向きで
全力疾走したい日もある」
と答えた。
後ろ髪の寝癖は手つかずの大地であった。
ゴルゴ13が誰か後ろに立たれるのを
極端に嫌がっていた理由が、
初めてわかった気がした。