先日は友人の墓参りに
付き合わされてきた。
そのちょっと前のこと。
友 「今度墓参り来ない?」
私 「え、なんで私が?
君んちの家とは赤の他人じゃん」
友 「1人で行くのがクソめんどい。
墓以外何も無いんで、
1人だとマジで暇なんだ」
私 「あまりにも身勝手な理由だった。
1人で行け」
友 「帰りに寿司をごちそうしよう」
私 「詳しく話を聞かせてくれ」
というわけで行くことになった。
私利私欲な頼みをする時は、
私利私欲で釣る。
うまいやり方である。
当日はかなり暑かった。
いかにも夏という感じだ。
墓参り日和なのかもしれない。
線香や花は行く途中で買っていった。
私 「酒は持っていかなくていいかな?」
友 「何に使うんだ?墓参りだぞ」
私 「墓石にダバーってかける。
それで
『久しぶりだな、相棒。
お前の好きだった酒だ。』
って言う」
友 「刑事ドラマの見過ぎでは?
それにそんなもんかけたら
虫が寄ってくるだろ」
私 「じゃあ、
『久しぶりだな、相棒。
お前昆虫も好きだったよな。』
って言ってダバーってかける」
しかし、酒ダバー案は却下された。
残念だ。
一度はやってみたかったのだが。
墓地には参拝客がちらほらいた。
ご先祖様もびっくりだろうな。
こんな死ぬほど暑い中、
来る奴来る奴全員マスク男・女ばかりなのだから。
墓地は蚊がたくさんいた。
友 「うわっ、めっちゃ蚊いる!
かなり刺された。
今日の夜とかかゆいんだろうな」
私 「こっちは全く刺されていない。
全部ズボンに行った。
こいつの血よりズボンのほうが
美味くね?って思われたんだと思う」
友 「不健康な奴は得だな」
その後、何とか墓まで
たどり着き、お参りした。
突然墓石が倒れたり、
襲われることもなく、
無事に終わった。
帰りに友人から尋ねられた。
友 「今日はどうだった?」
私 「墓地墓地だった」
友 「寿司どこ行くかね~」
渾身のジョークをスルーされ、
失意の面持ちでネギトロなどを
食べて帰った。