昨今、人間力という言葉を
様々な場所で見かける。
曰く、人間力を上げれば就活に成功する。
曰く、企業から求められているのは人間力。
曰く、学校では人間力を育まなければならない。
だが、人間力とは一体何なのだろうか?
人間力とは一体何を指しているのだろうか?
人間力が何なのかもわからないまま
あやふやに求めても
結局のところ何も手に入らないだろう。
何かを得るために必要なのは、
明確な目標と厳格な定義だ。
それでは早速、人間力を定義してみよう。
その際、役に立つのが17世紀の
フランスの哲学おじさん
ブレーズ・パスカルの言葉である。
彼によればこうだ。
「人間とは、考える葦(あし)である」
葦というのは、あの貧弱な植物のことだ。
パスカルの定義によれば、
人間の条件は、
考える+葦ということ。
これはつまり人間力とは、
IQ+良い葦であることの2つというわけだ。
前者については、
適当にIQパズルでもやって
各自頑張ってもらうとして、
ここでは後者、
つまり良い葦になるためには
どうすればいいかを考察していきたい。
それが人間力を上げることに
直結するはずだ。
まず、良い葦になるために
欠かせないのが、良い肥料だ。
植物である我々は
常々感じていることだと思うが、
良い肥料があるとやはり調子が良い。
光合成も捗るし、
身長もどんどん伸びていく。
まずは良い肥料を手に入れよう。
そうすれば人間力も、
ぐんぐんと上昇していくことだろう。
続いては水だ。
これには十分気をつけなければならない。
水分が不足すれば、
しなしなと萎れ始め、
周りからは
「あいつ枯れてるな」
などと指さされる。
そして人間力は急激に低下することだろう。
人間力を維持するためにも
水分補給はこまめに行って欲しい。
あとは日光と二酸化炭素も大事な要素だ。
昨今、地球温暖化が問題になっている。
地球の二酸化炭素は増加し、
地球の気温は上昇を続けている。
これの一体何が悪いのだろうか?
我々が良い葦になるために、
そして人間力を上げるために、
歓迎すべきことである。
地球温暖化の波を止めてはならない。
それが人間力にとって肝要なことだ。
ところで注意しなければならないのが、
草食系男子だ。
奴らは大人しそうな顔をして、
我々植物をむしゃむしゃと食べていく。
いわば考える葦である我々の天敵だ。
見かけたら確実に息の根を止めて欲しい。
それがひいては人間力につながるだろう。
こんなところだろうか。
以上のことに気をつければ
我々は必ずや人間力を手にし、
やることなすことすべて成功を収めるはずだ。
頑張って良い葦になってほしい。