今日はパプリカを蒸した。
唐突に蒸し野菜が食べたくなったからだ。
少量の水とパプリカを蒸し器に入れ、
じわじわと火にかけた。
蒸し器内は高湿度と高温に満たされた。
大丈夫かな、パプリカ達。
熱中症とかになってないかな。
しばらくすると、蒸し器からは
変わり果てた姿のパプリカが出てきた。
皆、暑さで真っ赤になっていた。
いや、赤パプリカだから
最初からこうだったかもしれない。
あとは身体が皆ふにゃふにゃになっていた。
意識も混濁している。
間違いなく熱中症である。
恐ろしい症状だ。
シェフは熱中症予防のため、
冷房がキンキンに利いた部屋で彼らを蒸し、
おいしくいただいた。
熱中症になったパプリカ達は
実に甘美な味がした。