今日はちょっとした用事で、
日本の辺境地帯へ行ってきた。
「地方は車社会なので、
車がないとやっていけない」
そんな話をよく耳にする。
本当にそうだろうか?
きっとそれは足腰が弱っているからだ。
人間は車なんてものに頼るから
軟弱になった。
やはり万物の霊長であるならば、
自分の足でしっかり立たねば。
そういう信念の下、
私は今回は車は使わないことにした。
是が非でも徒歩で済まそう。
周りからは強く止められた。
「ここは田舎なんだ。
徒歩で行ったらトホホになるぞ」
などと救いようのないギャグと共に
忠告を受けた。
私はそうした敗北主義者の
戯れ言を一笑に付し、
意気揚々と歩いていった。
この力強い二本の足で。
この光景が5キロほど続いたところで
私の心は折れた。
私はおめおめと引き返してきた。
トホホな気分であった。