週末は辺境を視察する用があった。
田舎の夜は暗かった。
漆黒の闇が支配していた。
「ひょってして電気文明が、
到達していないのでは?」
と思うほど真っ暗だった。
だが、煌々と光る建物が1つだけあった。
それはセブンイレブンだ。
セブンイレブンは文明の最先端だった。
夜でもずっと明るい。
だが、招かれざる客の来店に
苦労しているようだった。
今日は困ったお客さんを紹介しよう。
カエルさん!
近くに池も川もない。
よほどセブンのアイスカフェラテが
飲みたかったんだと思う。
カミキリムシ
ギチギチ!ギチギチ!
と奇声を発し続ける。
関わり合いたくないタイプの人だ。
苦手な人もいると思うので、
写真は省略。
他にも、コフキコガネやヤブ蚊、
アブにクモにシロテンハナムグリ等、
数多くの招かれざる客がいた。
人間の客は私ぐらいなもので、
他はすべて人外だった。
彼らの蛮行は限りない。
例えば、
立ち読み禁止の札を見て、
ならばと、へばりつき読みを行う客。
他にもライトの下で踊り出す客等。
みんなやりたい放題である。
もちろん、彼らの多くは、
入店拒否され、出禁になっていた。
だが、それでも彼らは強行突破し、
ダイナミック入店を試みた。
そして店員に返り討ちに遭うのだった。
私は店内をざっと眺めてみた。
繰り返される戦いの跡。
そして残された屍の山。
田舎のコンビニ、それは地獄である。