前回の話の続き。
我々は何とか無事北海道にたどり着いた。
そして1日目を終え、
2日目を迎えた。
だが、私は寝不足気味だった。
前日私の班で起きたとある事故の件で、
私は担任や教頭先生から、
一晩中班長責任を追及されていたからだ。
だが、それは些細な問題なので、
書くほどのことではないだろう。
そういうわけで我々は
メンバーが欠けた状態で、
次の目的地へ向かった。
その日の目標の1つはクマ園だった。
クマ園とは、人とクマしかいない園のことだ。
山の近くに済む現地民は、
見るのも嫌であろうクマを、
わざわざお金を払って
見に行くのである。
クマ園はクマ園というだけあって、
クマがいた。
ただ、それだけだ。
私はすぐに飽きてしまい、
退屈を感じた。
だが、その時、私の嫌いなおともだちが、
手すりから身を乗り出さんばかりに、
クマを見ているのが見えた。
「今、後ろから突き飛ばしたらどうなるだろう。
きっとクマより面白いものが、
見られるのではないだろうか?」
そんなことを思ったが、
私は大人だったので、
実際にはしなかった。
せいぜい頭の中で147回ぐらい
突き飛ばしただけであった。
そういうわけでクマ園は
予想外に楽しむことができた。
嫌いなおともだちと来ても
苦にならない本当に素敵な場所だ。
機会があるならまた行きたい。