だいたい日刊 覇権村

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自動石鹸ディスペンサーの素晴らしさ

 

 

先日、私は自動石鹸ディスペンサーを購入した。

自動石鹸ディスペンサーとは、

手をかざすと自動で石鹸が出てくる

マシンのことである。

しばらく使っているが、

これが実に素晴らしい。

今日はそのことについて書いていこう。

 

自動石鹸ディスペンサーの良さは、

やはりなんといっても自動で

石鹸が出てくるところだ。

これまでは液体石鹸のボトルを

プッシュしなければならなかった。

この意味をよく考えてみてほしい。

これはつまり、洗う前の汚れた手で

ノズルに触れるということだ。

当然、石鹸のノズルは汚れる。

その後、我々の手は確かに石鹸で綺麗になる。

だが、石鹸のノズルはその犠牲になるのだ。

自宅の洗面所に

そんな社会的矛盾が

あっていいのだろうか?

手の汚れは洗い流せても、

我々の罪は洗い流せないのだ。

手動石鹸を使い続ける限り、

我々のカルマは確実に蓄積されることだろう。

 

だが、自動石鹸ディスペンサーなら

そんな悩みとはおさらばよ。

石鹸のノズルを汚すことなく、

いくらでも手を洗うことができる。

誰も犠牲になることのない

優しい世界の到来である。

 

自動石鹸ディスペンサーの良さは他にもある。

それは手動石鹸のノズルを

プッシュする力を節約できるということだ。

1回1回のプッシュに使うエネルギーは

微々たるものかもしれない。

だが、ちりも積もれば山となる。

毎回その分のパワーを溜めていけば、

膨大なエネルギーが集まるはずだ。

1年後には波動砲が撃てることだろう。

ただ、パワーを溜める方法はわからない。

各自考えてみてほしい。

 

他にも自動石鹸ディスペンサーの長所はある。

例えばディスペンサーという名前がかっこいい。

なんか、たくさんの刃物を

ブンブン振り回す殺人マシンみたいじゃないか。

とても強そうだ。

 

と、まぁこのように色々と見てきたが、

一番重要なことをまだ話していない。

自動石鹸ディスペンサーの最大の長所・・・

それは、これを使うことで、

自分の存在を実感できるということだ。

どういうことか説明しよう。

 

我々の日常生活は極めて不安定なものだ。

例えば、人に声をかけたとしても、

答えてもらえるかわからない。

答えが返ってきたとしても、

それが本心なのかもわからない。

この世は基本的に偽りで溢れている。

こんな世界ではどんなものだって

疑わしく見えるものだ。

そんな時、自動石鹸ディスペンサーに

手をかざしてみよう。

ディスペンサーは必ず答えてくれる。

そしてこう思う。

あらゆるものは疑いうるが、

石鹸で手を洗っている自分は

今たしかにここに存在している。

我、手を洗う。

故に我あり。

つまり、そういうことだ。