先日、友人のN氏が引っ越しをすることになった。
そして友人から手伝ってくれと頼まれた。
N 「引っ越しを手伝って欲しい」
私 「やだ、めんどい」
N 「謝礼を支払おう」
私 「私は金につられるような安い人間ではない」
N 「おいしい焼き肉をごちそうしよう」
私 「詳しく話を聞かせてくれ」
というわけで引っ越しを手伝うことになった。
当日は様々な物を3階まで運ばなければならなかった。
私 「あ、タンス重い!
死んじゃう!
死んでしまいます!」
N 「じゃあ墓石はタンスにしよう」
私 「あ、洗濯機重い!
死んじゃう!
死んでしまいます!」
N 「洗濯機型墓石もいいなぁ」
そんなこんなで何とか運搬を終わらせた。
友人の部屋は随分と見晴らしの良い所だった。
N 「どうだ、いい眺めだろう?」
私 「あ、あそこに墓がある」
N 「ねぇよ・・・」
次は間取りを考える作業だ。
N 「ここにソファーを置こうかな」
私 「いや、タンポポを植えよう」
N 「何でだよ」
N 「ここには机を置こう」
私 「いや、チューリップの花を植えよう」
N 「なんでお前は俺の部屋をお花畑にしようとするの?!」
その後は友人の監督をしたり、
高慢な態度で指図するなどして
懸命に手助けをした。
その甲斐あって引っ越しはなんとか終えることができた。
さぁ、それではいよいよ焼き肉だ!
だが、あまりにヘトヘトになりすぎて、
何を食べても砂みたいな味しかしなかった。
その日は人の金で食べたのに
おいしくないはじめての焼き肉となった。