だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

潮干狩りに行ってきた!

 

先日、私が拝読しているブロガーさんが

潮干狩りの記事を上げていた。

その記事を読んでいたら何だか私も

潮干狩りをしたくなってきた。

だが海に行くのは面倒だ。

そこで私は想像の中で潮干狩りに行ってきた。

今日はそのレポートだ。

 

さて、アフガンで羊飼いをしている私の家から海までは、

とても長い道のりだ。

私は様々な乗り物を乗り継いだ。

バイク、バギー、チョコボローラーブレード、一輪車・・・。

しかし、途中で疲れてきたので、

最後はヒッチハイクをすることにした。

 

私は道端でぎこちない笑顔を浮かべながら、

親指を立てて車を待った。

するとしばらくしてから一台の

ピックアップトラックが、目の前に停まった。

中を覗くと、隻眼で筋骨隆々の男が、

「乗っていけ」と合図してきた。

私は恐る恐るトラックに乗車した。

男 「どこまでだ?」

私 「海まで頼む。

潮干狩りに行こうと思っている」

すると男は一瞬驚いたような顔をしたが、

すぐに元の仏頂面に戻った。

そして低い声で話し始めた。

男 「なぁ、坊主。

悪いことは言わねぇ。

今すぐおうちに帰るんだな」

私 「いや、行くと決めたんだ。

もう迷ったりはしない」

男 「なら言うことはねぇな・・・

だが、気をつけな。

さもないとお前もこうなっちまうぜ」

男は自分の眼帯を指さした。

私はゴクリと息を飲んだ。

 

その後も様々な冒険があったが、

そこは割愛する。

ともあれ、我々は何とか海へ着いた。

私は男に礼を言って別れた。

 

さて、砂浜には様々な光景が広がっていた。

カニにちょっかいを出して指をはさまれ、

「ワッ、いたーい!」

などと遊んでいるカップルがいる。

だが、このカニは仲間の危機を察知するや否や

雲霞のごとく大量に現れ、

人間に襲いかかる習性があるのだ。

カップルの背後から猛然とカニの群れが近づいていた。

また、辺りを見渡すと、そこかしこに

このカニの赤い山ができている。

想像したくはないが、

恐らくそういうことなのだろう。

 

また、浜にはクラゲが流れ着いていた。

そして少年がそれを恐る恐るつつこうとしていた。

だが、クラゲに触れるや否や少年は激しく痙攣し、

白目をむいて倒れた。

するとクラゲから2メートルを超える

巨大な触手が現れ、少年をひと呑みにした。

私は弱肉強食の自然の摂理に身震いしながら、

あさりを探した。

 

さて、あさりとは、皆さんもご存知の通り、

7つの貝柱と8つの心臓を持つ

浜辺最強のモンスターのことだ。

その全長は3メートルをゆうに超え、

こどもの生き血を餌とする。

私は慎重に浜辺を歩いた。

すると突然あたりが急に静かになり、

地響きと共に地中からあさりが姿を現した。

そして前方で潮干狩りに来ていた親子が、

逆に狩られていく様を私は目にしてしまった。

南無三!

だが、ここは戦場だ。

子連れで来る場所じゃない。

 

あさりは一瞬で親子を食べ尽くすと、

今度はこちらに目を向けた。

そして地獄の火炎を吐きながら襲いかかってきた。

私は必死に炎を避けた。

ダメだ・・・

とてもじゃないが、

こんなリーチの短い八つ手では戦えない。

私は持っていた八つ手を投げ捨てた。

迫るあさりと火炎。

絶体絶命の危機。

だがその時、ここに来る途中で抜いてきた聖剣が

光まばゆく輝き始めた。

そして全ての魔を祓う一閃が、

7つの貝柱と8つの心臓をなぎ払ったのだ。

私は無事、あさりを討ち取った。

こうして私の潮干狩りは完了したのだ。

 

さて、それではいよいよ

取ってきたあさりの調理に移りたい。

しかし、あさり汁を作るのは想像の中でも面倒だ。

私は想像の中のあさりをバーチャル貝塚に全て捨てた。